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概要

牛の食べた飼料は、ルーメン(第1胃)内の微生物によって利用され、VFA(揮発性低級脂肪酸)が作られます。そのVFAが牛にとって栄養源になっています。しかし暑熱時には粗飼料の食い込みが悪くなり、濃厚飼料を好んで食べるようになります。VFAの中でもプロピオン酸と酪酸が増加することでルーメン内のpHが急激に低下します。さらに、乳酸が産出されるとルーメン内のpHはますます低下します。それがいわゆるルーメンアシドーシスです。また、牛は暑熱ストレスを受けると、普段より唾液分泌が減って直接ルーメン内のpH低下を抑えることができなくなります。一旦ルーメンアシドーシスになると、食欲減退・乳量や乳脂肪率の低下・軟便などにつながります。また、急性・重症例になると、食欲の廃絶・筋肉の震え・泡状の軟便・脱水による眼のくぼみ、さらには死亡することもあります。
重曹はアルカリ性であり、それを食べるとルーメン内のVFAと中和されてpHが保たれます。人間に例えると、食べ過ぎて胃がもたれた時に飲む胃薬のようなものです。また、そのため、重曹を食べさせることはルーメンアシドーシスの予防になり、暑熱対策の一つになります。

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